■ うみへび座

うみへび座 基礎データ

学名:Hydra
概略位置:赤経 10h30m 赤緯 -20°
面積:1303平方度
星数
 -1等星:0
 0等星:0
 1等星:0
 2等星:1
 3等星:3
 4等星:9
 5等星:51
 6等星:142

20時に南中する日(東京):4月25日

■ 見つけ方

うみへび座の見つけ方  しし座のγ星アルギエバとレグルスを結んで南に伸ばすと、赤い星が見つかります。これがうみへび座で最も明るい星、α星のアルファルドです。ここからふたご座のポルックスの方に目を運ぶと、いくつかの3〜4等星でできたいびつな楕円形が見つかります。これがうみへびの頭に当たります。うみへびの身体はここからうねうねと100度以上にわたって春の南天を横断し、てんびん座のあたりまで伸びています。しかし、全天で最大の面積を誇る星座でありながら、明るい星が少ないためそれほど見栄えのする星座ではありません。

■ 神話など

 ギリシャ神話によると、このうみへびはアルゴスにあったアミュモネの井戸のほとりの沼に住んでいたヒドラという9つの頭を持つ水蛇の化け物です(星座では1つしか頭がありませんけど(^-^;)。のちにしし座として天に上げられた、ネメアの森の人喰いライオンを退治したヘラクレスは、主君の命令で次にこの水蛇の退治に行かされました。ヘラクレスは棍棒で首を次々と叩き落としていきましたが、切り口から次々に2つずつ新しい頭が生えてきてしまい、きりがありません。そこでヘラクレスは家来のイオラオスの手を借りて、切り口を炎で焼き払い、ついに退治することに成功しました。ヘラクレスを憎んでいた女神ヘラは、ヒドラの死を悲しみ、同じくヘラクレスに踏みつぶされた化け蟹カルキノス(かに座の神話参照)とともに、天に上げて星座にしてやったといいます。

 こうしてみると、春の夜空のこの一角、うみへび座にしし座、かに座と、ヘラクレスに退治された怪物ばかりなんですよね。死屍累々というか、なんというか…(^-^;



■ 見どころ

M48
(C) NOAO/AURA/NSF
M48

 うみへびの頭の先にある散開星団です。フランスの天文学者メシエが1771年に発見しましたが、メシエの記録した場所に該当する天体がなく、長らく位置不明とされてきました。しかし1959年になってようやく、T.F.モリスによって、メシエの記録した位置から3.5度南にある散開星団NGC2548がM48であると明らかにされました。

 満月ほどの大きさの明るい散開星団(5.5等)で、肉眼でも位置がわかります。7倍×50mmの双眼鏡では楕円形に星々が集まっているのが分かり、口径10cmの望遠鏡では3つのやや明るい星が三角形の外郭をつくり、その中にたくさんの微光星があるのが分かります。



木星状星雲(NGC3242)
(C) Adam Block/NOAO/AURA/NSF
木星状星雲(NGC3242)

 うみへびの胴体の1/3くらいのところにある惑星状星雲です。見かけの大きさは非常に小さく、望遠鏡を使っても見つけるのに苦労するかもしれません。望遠鏡で見ると、大きさや星雲の濃淡が木星に似ていることから「木星状星雲」という愛称がついています。

 もっとも「木星状」と言っても、この天体は惑星とはまったく関係ありません。その正体は、太陽のような恒星が年老いた姿です。詳しくは「星空喫茶」の第10回をご覧ください。



M68
(C) NOAO/AURA/NSF
M68

 春の夜空では珍しい、球状星団です。うみへび座からよりもその南のからす座から探すほうが簡単です。からす座のいびつな四辺形の左辺を、その長さの半分ほど南に伸ばしたあたりにあります。7倍×50mmの双眼鏡では小さな丸味を帯びた星雲状に見え、口径10cmクラスの望遠鏡になると球状星団らしく見えてきます。口径20cmクラスでは立体感あるボール状の姿が美しく眺められます。



M83
(C) Bill Schoening/NOAO/AURA/NSF
M83

 うみへび座の尾の近くにある銀河です。1923年に14等、1950年に14.5等、1968年に11等、1986年に11.2等とこの100年で4個もの超新星が見つかっています。双眼鏡でも楕円形の光芒が確認できる明るい銀河ですが、周辺に目印になる明るい星がないので、見つけにくいかもしれません。

 口径10cmクラスの望遠鏡でも渦巻きの様子がわかり、口径20cmクラスの望遠鏡ではその特徴的な構造がはっきりと分かるようになります。

ステラナビゲータ/株式会社アストロアーツ/株式会社アスキー



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